2025年6月12日から、ベトナム全土で行政区画の大きな変更が行われます。

その中で、新しいダナン市は、これまでのダナン市にクアンナム省が加わった新しい市になります。

これにともない、ホイアン市も新しいダナン市の一部となり、「町（街区）」または「坊（phường）」という単位で組み込まれます。

行政区画の変更の理由は、行政機構のスリム化、統治効率の向上や地域経済・社会の発展を促進(各省・市に山岳地帯、港湾エリア、工業団地などを整備)等が挙げられています。
 

★1997年と2025年のダナン市とクアンナム省の変化について

1997年、もともと一つだった「クアンナム・ダナン省」が分かれて、クアンナム省とダナン市（中央政府が直接管理する特別な都市）の二つになりました。

これによって、省や市の数が増えました。

しかし、2025年にはこの二つが再び一つにまとまります。
 

つまり、1997年に分かれたダナン市とクアンナム省が、2025年にまた合体して「新しいダナン市」になります。

【行政区画の変更の記録】

1975年以降、これまでに9回の行政区画の変更が行われました。

1975年12月：国の統一後、全国に72省・市

1976年：72省 ・市→ 38省 ・市

1978年：38省 ・市 → 39省 ・市

1979年：39省 ・市→ 40省 ・市

1989年：40省 ・市 → 44省 ・市

1991年：44省 ・市 → 53省 ・市

1997年：53省 ・市 → 61省 ・市

2004年：61省 ・市 → 64省 ・市

2008年：64省 ・市 → 63省 ・市

2025年：63省 ・市 → 34省 ・市

★これからのダナン市について

従来のダナン市は、面積・人口ともに比較的小規模ながら、重要な港湾を有する都市でした。

一方、クアンナム省は山岳地帯を多く含み、インフラ整備が遅れており、国境を接する地域も抱えています。

今回の合併によって、面積や人口が増えるだけでなく、資源やインフラ、文化や経済の力も一緒に強くなると期待されています。

これにより、新しいダナン市は、投資誘致の強化、物流・港湾・空港機能の拡充、さらには金融センターやハイテク産業地区の発展など、多方面での成長が期待されます。