こんにちは、ダナンスタイルです！
今回から始まるダナン日本国総領事館の公邸料理人・伊藤慎吾さんの【ベトナムビールレビュー】。

第1回目は、地元でも人気の「LARUE(ラルー)ビール」をご紹介します。
ベトナムでは地域ごとに好まれるお酒が異なりますが、ラルーはベトナム中部・ダナンで地元の人々に親しまれています。

ローカルの屋台やスーパーでも気軽に手に入れることができます。
種類ごとに味わいが少しずつ違うので、ぜひレビューを参考にしてみてくださいね！

LARUE(ラルー)

ベトナム中部で愛されるラルービールとは

ラルービールは、1909年にフランスの醸造家であるビクター・ラルーによって製造されました。

その後、1927年頃にベトナムで販売されるようになり現地でも親しまれるビールとなります。
1995年にハイネケンベトナムグループのブランドのひとつとなり、ダナンの醸造所で初めてラルーが醸造されたことから、ベトナム中部を代表するビールとして知られるようになりました。

現在では、全国に営業所と醸造所を持ち、ベトナム全土で広く流通しています。

スタイル：ラガー
スーパー：約11,000 VND～(約60円）
ローカル店：約20,000～30,000 VND(約100～150円）
購入できる場所：ベトナム全土のスーパー
飲める場所：ローカル店等(ベトナム中部で良く飲まれます。他地域にもあるかも、、？)

ORIGINE(オリジナル)　Alc./Vol.：4.2%

味わいの特徴

・口当たりが優しく、炭酸は強くない
・舌の上に乗せて、改めてじんわり炭酸を感じる程度で細かく優しい
・ビール特有の苦味もかなり控えめ、バナナや南国系の香りがほのかに漂う
・酸味もほとんどなく、ビール初心者でも飲みやすい
・ゴクゴクではなく、スルスルと喉を通る

ベトナムスタイル(氷入り)との相性：★★★★☆

・注いでから、比較的すぐに飲み干せば炭酸の刺激や喉ごしが増す

マリアージュ

・日本料理：おでん、もんじゃ焼き、味噌田楽、もろ味噌胡瓜など。
・ベトナム料理：蓮ご飯、ベトナム風焼き茄子、ネムルイ、カオラウなど。
・西洋料理/諸外国料理：魚介のカルパッチョ、タイカレー、ケバブなど。

SMOOTH(スムース)　Alc./Vol.：4.5%

味わいの特徴

・オリジナルラルーより穀物感やコクが分かりやすい
・炭酸の存在感はオリジナルより感じやすいが、喉への刺激はシルキーでスムーズ
・余計な香りなどはなく、鼻を通る穀物感が中心で、優しい麦茶割りや焙じ茶割りのような感覚▶ベトナムスタイル(氷入り)との相性：★★★☆☆～★★★★☆

ベトナムスタイル(氷入り)との相性：★★★☆☆～★★★★☆

・炭酸が舌や喉で感じられる時間が短めなため、ジュース感覚で軽く飲見たい方は★★★★☆
・日本のビールのように喉越し重視なら★★★☆☆

マリアージュ

・日本料理：焼き鳥(塩でささみやモモ、軟骨、野菜串など)、天ぷら(白身魚やオクラ紫蘇や茄子)、一品料理なら雑炊など比較的優しい料理が合う。
・ベトナム料理：海老の炒め物や茹でたエビ系の料理、ミークアン、バインベオ、ベジタリアンバインミーなど比較的辛味や香草などの香りのある落ち着いた料理があいそう。

SPECIAL(スペシャル)　Alc./Vol.：4.6%

味わいの特徴

・炭酸は分かりやすく、爽快感がある
・香りはミネラリーで柑橘とは違う鉄感に近い酸の香り
・苦味や酸味は控えめで余韻はクリア
・口や鼻に残るビール香りも控えめで、喉で味わうタイプ

ベトナムスタイル(氷入り)との相性：★★★★☆

・暑く湿気の多い季節や地域では、キンキンに冷えたラルースペシャルは最高かも知れない

マリアージュ

・日本料理：お刺身、出し巻き卵、もつ煮込など旨味がわかりやすい居酒屋料理の食事と合わせて楽しむ時におすすめ。
・ベトナム料理：イカやタコの炒め物や貝類のスープ、バイロック、フォークオン等。
・中華料理など旨味と辛味の調和がとれた料理に合いそう。

筆者後記

今回は伊藤さんにラルービールについて紹介してもらいました。
ダナンでは特に人気があり、居酒屋のようなローカルなお店からレストランまで幅広く置いてあるので、気軽に楽しめる一杯です。

こんなに詳しくマリアージュまで教えてもらえて、私自身もとても勉強になりました。
特に「焼き鳥」とひとこと言わず、種類ごとに細かく組み合わせを紹介していただいたので、伊藤さんのこだわりがぎゅっと詰まっていると感じました。
「あ、このビールにはこれを合わせよう！」と、食事の楽しみがまたひとつ増えますね。

次回はどんなビールを紹介してもらおうか、、、お楽しみに！