フエで食べたい名物ベトナム料理10選
ベトナム中部の街フエは、ベトナム最後の王朝があったこともあり、華やかで見た目も美しい魅力的な料理が豊富に揃っています。
各都市によって全く異なる食文化を持つベトナムでは、各都市の名物料理は必見です。
今回はベトナム・フエで食べるべき名物料理を10種類ご紹介いたします。
フエで定番の朝ごはんと言えば、ブンボ―フエ。
地元の人から観光客までによく食べられる料理で、フエにいけば至るところで味わうことができます。
牛や豚の骨を材料にしたあっさりとしたスープに、ベトナムの米麺ブンが入った温かいスープの麵料理です。
調味料には赤唐辛子をベースにした調味料のサテ(sa tế)とヌックマムを使うので特別な香りと辛味が特徴です。
豚バラのぶつ切り肉、筋が柔らかくなるまで煮込んだ豚足、牛肉のスライス等がトッピングなのでタンパク質をたくさん取ることも出来ます。ハノイやホーチミン等ベトナムの他の都市でも食べられる料理なのですが、シンプルな味わいで調味料などの違いから本場のフエで食べるブンボ―フエはまたひと味違うはずです♪
よく食べる時間：朝昼夜(ただし人気店は営業時間が短い傾向にあり) 平均価格：約35,000VND(210円)～ 人気店：Bún Bò Huế Bà Gái／Bún Bò Bà Tuyếtなど |
ベトナム版のお茶漬けと言ったらコムヘン。
ごはんの上にシジミ、パクチーやミントなど何種類かの香草、はすいも、マンゴー、ピーナッツ、一口サイズの豚皮の揚げ煎餅などが入った丼とシジミスープがセットの料理です。
そのまま頂くのはもちろん、スープを入れてお茶漬けのようにして食べてもよし。
お好みで唐辛子やマムルック（mắm ruốc）を加えて頂きましょう。
またベースはごはん以外にも米麺のブンを選べるお店も多いです。
よく食べる時間：昼夜 平均価格：約15,000VND(90円)～ 人気店：Quán Hoa Đông／Cơm Hến Đập Đáなど |
フエの名物料理である「bánh系(小麦粉や米粉を使った料理)」の中でも特にフエならではの料理が、バインベオです。
バインベオ自体は色々な地域で食べられる料理であり、地方によってバインベオの形や食べ方は多様。
ただし名前の由来である、水草（ベトナム語でbèoという）に似ている形であることから、どのバインベオも丸い形をしています。
フエのバインベオは、米粉で作られた生地を小皿に入れそのまま蒸し、その上にすり潰したエビ又は粉のように小さく砕かれた乾燥エビとネギ油が載っています。食べる時は、あまじょっぱいヌックマムを掛けて頂きます。
お店によって、豚皮の揚げ煎餅がトッピングされている所もありますが、大幅なアレンジはあまり見かけない昔から変らないシンプルな美味しさが愛されているレシピです。
一皿は小さいので、お腹が空いている時は、女性でも1人で10皿程度はぺろりと頂けるおやつにもピッタリな料理です♪
よく食べる時間：朝昼夜 平均価格：約40,000VND(250円)～ 人気店：Quán Bà Đỏ／Quán O Lé／Quán Hạnhなど |
小腹がすいたときとのおやつとしてよく食べられ、現地人に愛されているバインナム。
３番でご紹介したバインベオと同じ「bánh系(小麦粉や米粉を使った)」の料理です。
小麦粉、米粉、タピオカ粉などミックスした粉を、エビや豚と一緒にバナナの葉っぱに包んで蒸したもので、素材そのものの味と香りを楽しめるフエの名物料理です。
バインベオよりも味がしっかりついていますが、ヌックマムをかけて食べると更に美味しくいただけます。
基本一皿５枚づつで、一皿づつ注文するのが基本。1人5～10枚食べるのは普通です♪
口の中で溶けるような生地の柔らかさと肉とエビのうまみがたっぷり感じられる一品で、日本人の方にも食べやすい味わいになっています。
よく食べる時間：朝昼夜 平均価格：約40,000VND(250円)～ 人気店：Quán Bà Đỏ／Quán O Lé／Quán Hạnhなど |
写真：Quán Hạnh公式Facebookより引用
Bánh bèoとBánh nậmに続いて３つ目のBánhの名前が付くフエの人気料理と言えば、バインロックです。実はこの３つは、「bèo・nậm・lọc(ベオナムロック)」とセットで販売されていることが多く、一つのお店で味わえることが多いです。
バインロックは、葉っぱで包んだ長方形の形のものと、葉っぱには包まず三日月型をした一口サイズのものと２種類がありますが、フエのバインロックはバナナの葉で包むものが主流です。
フエのバインロックは、タピオカ粉から作られた生地に、味付けされたエビ、豚肉の脂身や皮などを入れ、バナナの葉で一個一個を包み蒸した料理です。味はそこまで濃くないため、ヌックマムに付けて食べると美味しくいただけます。
見た目はBánh nậmにも似ていますが、タピオカ粉を使用していることから結構お腹に溜まる料理。
日本にはなかなかないタイプの料理のため、万人受けはしませんが、他のバインナムなどと合わせて注文してみても良いかもしれません。
よく食べる時間：朝昼夜 平均価格：約40,000VND(250円)～ 人気店：Quán Bà Đỏ／Quán O Lé／Quán Hạnhなど |
ちょっとマイナーだけどフエ名物のおやつ的存在なのが、バインラムイット。
下はサクサク、上はトロッとした２つ組み合わせが楽しい調理で、どちらももち米粉がベースに造られています。
上に載っているお餅のようなもののには、炒められたエビや豚肉等が入り、上にはすりつぶしたエビをのせてあり、スナック感覚で頂けます。
２つの食感を同時に感じさせる料理で歯ごたえのある料理ですので、子どもから大人まで人気があります。
フエ以外では基本的に一般的に食べる料理ではないので、フエならではの料理を食べたい方は是非トライしてみてください♪
よく食べる時間：朝昼夜 平均価格：約50,000VND(300円)～ 人気店：Quán Bà Đỏ／Quán O Lé／Quán Hạnhなど |
フエ名物料理の中でもトップ５ぐらいにランクインする料理、バインクアイ。
ベトナムのお好み焼きと称されるバインセオと見た目が似ていることから間違えられやすい料理でもあります。
バインクアイはバインセオと同じく米粉から作られた丸い形のものなのですが、皮の部分はバインセオよりも分厚くサクッとザクッと、したおせんべいのようなとした食感が特徴の料理です。
中身は色々な種類があり、エビや牛肉、豚肉が主流ですが、小魚(アイゴ)がまるまる一尾がのっているものもあります。
食べる時はバインセオのようにライスペーパーで包むのではなく、豚レバーとピーナッツの付けタレに、バインカオイをそのまま付け、マンゴやレタス、紫蘇、香草等の生野菜と一緒に頂きます。
よく食べる時間：昼から夜 平均価格：約30,000VND(200円)～ 人気店：Bánh Khoái Hồng Mai／Quán Hạnhなど |
バインカインは中部と南部でよく食べられている、うどんに近い中太麺の麺料理です。
スープの味と麺の種類は地域によって異なりますが、基本スープは豚骨ベースや鶏ベース、魚介ベース等様々で、麺は小麦粉、タピオカ粉、米粉、もち米の種類の一つ(gạo dẻo)、もしくはブレンドしたものを使用しているお店などお店や地域によっても大きく異なるバラエティーに富んだ料理でもあります。
フエには有名なバインカインの店がたくさんあり、それぞれの店では違ったバインカインの味を味わうことができますが、濃厚なスープという点が共通しています。フエのお店のトッピングには豚肉、豚足、エビ、蟹、魚などが有名です。
一度気に入ると食べ比べしてみたくなってしまうほど奥が深いベトナム麺の一つとなっています♪
よく食べる時間：朝昼夜 平均価格：約25,000VND(150円)～ 人気店：Bánh Canh Cá Lóc Dì Hương／Bánh Canh Cua Hươngなど |
写真：https://thuathienhue.gov.vn/Portals/0/Medias/Nam2022/T2/khamphahue_banhep.pngより引用
フエの名物のおやつと言えば、バインエップです。
タピオカ粉で作られクレープのような薄くて丸い形をした料理です。
タピオカ粉とたまごで作られた皮の表面は焼かれており、エビや肉等が入れられている真ん中の部分はもっちりとしていて不思議な食感。
クレープの皮のような状態で出てくるので、別皿で出される野菜を巻いて、マムネム(mắm nêm)につけて頂きます。
マムネムが食べなれない人には少しにおいが強いので、気になる人は普通のヌックナムを注文することがおすすめです。
フエの街ではバインエップを販売する屋台や店がたくさんあり、手頃な価格で楽しめるので学生を中心に人気の料理です。
よく食べる時間：昼から夜 平均価格：約10,000VND(60円)～ 人気店：Bánh Ép O Kiều／Bánh Ép Trangなど |
最後にご紹介するのが、デザートのチェーです。
ベトナム風ぜんざいのチェーは、全国で食べられる人気のデザートの一つですが、フエのチェーは特にグエン王朝時代の宮廷料理として宴会等にデザートとして出されたことで有名です。
フエのチェーは約40種類ほどあるといわれており、豆のチェーや果物を材料にしたチェー等その種類は様々です。
中でも、豚肉を包んだ団子が入っているチェー(chè bột lọc thịt heo quay)、蓮の実のチェー(chè hạt sen)、ライマメのチェー(chè đậu ngự)、バナナのチェー(chè chuối)等が挙げられます。
特に「chè bột lọc thịt heo quay」は砂糖と生姜のシロップに甘辛く味付けした豚肉を包んだ団子が入っているもので、好き嫌いが分かれていますが、本場の味はフエでしか楽しめないので観光する際に是非味わってみてほしい一品です♪
よく食べる時間：昼から夜 平均価格：約15,000VND(90円)～ 人気店：Chè Hẻm／Chè Mợ Tôn Đíchなど |
フエ料理を含むベトナム料理はおいしいものがたくさんあります。
ただし、ホテルのレストランなどを除くローカルのお店では、洗い場や使用している水などの衛生面に関して不安要素が残されているのも事実です。
特に麺類などに付け合わせで出てくるカット野菜、共有の水、氷などには注意してください。
氷に関しては氷屋さんで作っていることがほとんどで、衛生面は近年良くなってはいます。
ただ野菜はろ過されていない水道水で洗うことがほとんどであることや洗い方が不十分であることが予想されるため、お腹が弱い方などご注意ください。
ベトナム人からは「美味しいが、辛くて味が濃い」というイメージがあるフエ料理。
確かに味がしっかりとついていますが、辛さはお好みで調整できるお店も多いので日本人の方にも馴染みやすい料理が多いと思います。
お隣ダナン市のおすすめ料理も是非こちらにまとめているので是非ご一読下さい。
みなさまのベトナム旅行が良いものとなりますように！
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アジア・ASEANにおいて特に経済発展が著しいベトナム。
特に中部のダナンは、人口約96万人のベトナム第三の都市とも呼ばれる港湾都市。
首都のハノイと南部のホーチミンから片道1時間強とアクセスが良く、日本の各都市からも直行便が飛んでいます。ダナン市内もコンパクトで、国際空港から中心地まではタクシーで約10分、ビーチまでは約20分の距離。
リゾート地としても知られるダナンは、主要国首脳会議が開かれるほど治安も良く、IT系や工場系を主とする国際的な企業からもビジネスの拠点として選ばれています。
